レポート/2010年2日目

ボランティア記録チームによる第4回エコビレッジ国際会議TOKYOの各プログラムのレポートをまとめました。ぜひご覧ください。

【都市の再生成】低炭素社会の都市・建築 中村勉(建築家、工学院大学教授)

「ドラえもん型社会からサツキとメイの家型社会へ」。ドラえもん型社会とは、大都市に集中して効率よく生きるスタイル。となりのトトロのサツキとメイの家型社会は、できるだけ地方に分散し、ゆとりを持って生きるスタイル。これは2050年の日本人の都市生活について研究している、中村勉氏が示したビジョンです。日本は2050年までに環境問題と人口縮小・高齢化問題に直面し、インフラ維持、弱者ケア、空き地が増加した中心市街地の再生といった様々な課題が深刻化すると指摘されています。その問題解決の最も大きな壁は、人々の価値観。常に成長する社会から縮小していく社会へ、価値観をどう転換していくかなのです。中村氏はすでに、ゼロ冷暖房の家(葉山)、おがくずを暖房に使う工場(富山)、エコハウス的マンションの改修等といった、低エネルギーで循環型の暮らしの提案を行っていらっしゃいます。発表された写真を拝見しながら、低炭素社会についてもっとイメージしやすくなりました。

ライターから一言

カーボンニュートラル建築の実践例の写真紹介がおもしろかった!
地球温暖化と人口増加の問題点の説明がわかりやすかったです。

キーワード

低炭素社会、地球温暖化、人口問題、2050年

基礎データ

活動主体 名前:日本建築学会低炭素社会特別調査委員会
形態:大学などの研究機関
設立 代表:中村勉
時期:2008年
活動拠点 ・都市
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・その他(日本建築学会・低炭素社会特別調査委員会の調査は2010年夏にプロジェクト終了)
テーマ ・低炭素への取り組み
・都市計画

【都市の再生成】縮小の時代の都市戦略~それぞれのコンパクトシティ~ 大野秀敏(東京大学教授、建築家)

大野秀敏氏は単心型街づくり(コンパクトシティ)の観点から、新しい都市の作り方を研究しています。東京の例として「グリーンフィンガー(緑の指)」の紹介がありました。これは、町と自然がどうすれば融合していけるかをテーマにしています。指を組んだ状態のように居住区域と緑の地域を配置するのを基本にしていて、鉄道線沿線を居住地域に、それ以外を緑地にするというアイディアです。一方新潟県長岡市では、通勤手段の6割が自家用車。低炭素社会へは自家用車の減少も大事ですが、電車網が発達していないこの地域では、バスは時間が読めず不便と敬遠されています。そこで考えたのが、道路の真ん中にバス専用車線を設けて遅れを解消する「スーパーバス」。その他、空の施設に図書館機能、病院機能、市役所機能等を乗せた車がやってきて日替わり公共施設になるという、ユニークなアイディアや、既存都市を取り壊して低炭素型都市を作るより、今の蓄積を活用していくほうが重要だという問題提起がありました。あるものをむやみに否定せず、継続性を持ちながら未来の形を切り開いていくという視点を学ばせていただきました。

キーワード

コンパクトシティ、車両と建物のインターフェイス

基礎データ

活動主体 名前:東京大学大野研究室
形態:大学などの研究機関
活動拠点 ・都市(東京)
・農村(新潟県長岡市)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・解決法の提案がある
・未来ビジョンの提起がある
テーマ ・低炭素への取り組み
・都市計画
・地域づくり

【海外事例】ポストピークオイルに向けたコミュニティの行方(インターネットディスカッション) デイビッド・ホルムグレン(パーマカルチャー共同創始者)

パーマカルチャーの創設者、デイビッド・ホルムグレンの最新著「未来のシナリオ」では、気候変動やピークオイルによって将来何が起こるのか、経済や社会、政治的な要因から、4つのシナリオを予想しています。
1.グリーンテック……気候変動は緩やかで、石油もすぐにはなくならない。グローバルからローカルへの移行が進み、都市から農村のコミュニティへの移行が増える。
2.ブラウンテック……気候変動と石油の枯渇が急激に生じる。経済破綻や中央政府のトップダウン、ファシズムへ向かう可能性も高くなる。
3.アーススチュワード(地球のケア)……気候変動は緩やかだが、石油の減少がすぐにやってくる。自然回帰の考え方や、パーマカルチャーやエコビレッジのチャンスも生まれてくる。
4.ライフセーフボード(救急)……気候変動が続くことで石油や経済が破綻した非常事態。サバイバルをしないといけなくなり、パーマカルチャーやエコビレッジの考え方が重要になってくる。
エコビレッジが広がる可能性は、1.3.4のシナリオの場合に考えられますが、どのシナリオでも、どう進んでいくのか、どういう資源があって、どう暮らしていくのかがポイントになってきます。 日本では、1のグリーンテックのシナリオの中で、新しくつくるコミュニティより、既存のコミュニティで生産性を高める暮らしをしていく可能性が高いのではないかということでした。

キーワード

未来の不確実な変動への予想

【海外事例】 中国の持続可能な地域づくりと生態村 李京生(同済大学建築都市計画学院教授)

急速に都市化が進む中国で、低炭素社会作りに取り組む同済大学の李京生教授。共産圏の中国の大きな特徴は、個人や企業ではなく、国が地域づくりを進めること。中国はCO2排出量が世界一位という現実を抱えながらも、それが「持続可能な発展の良い機会」であると、国をあげて低炭素社会のしくみづくりを行っているそうです。上海近郊の水郷都市で進められている、省エネを考慮した都市計画「百年計画」では、水のバランスを調整することで生態的秩序を守る「パーマカルチャー農村」の形成を目指しています。また、日本企業も参画しているエコビレッジ(中国語で“生態村”)では、農村生態型経済発展の模範を示し、中国全土に広く認知されるように宣伝も行っています。経済面でも環境面でも、国際的に注目度が上がっている中国で、エコビレッジの成功事例が増える事を期待したいと思います。

ライターから一言

紹介された生態村には高圧電線が通っているらしいのですが、中国では「50メートル離れていれば安全」という基準があるらしく、ちょっと驚きました。日本ではどうなのだろう?

キーワード

都市発展優先から、農地保存優先の都市開発

【海外事例】アジアにおけるエコビレッジ運動とトランジション ペネロペ・レイエス(グローバルエコビレッジネットワークオセアニア&アジア(GENOA)代表)

カンボジア、ネパール、タイ、バングラデシュ、マレーシア、スリランカ、韓国、インド、インドネシア、中国、東ティモール、フィリピンでの事例をもとに、アジアにおけるエコビレッジ運動の広がりについて報告がありました。バングラデシュでは、貧困問題解決にエコビレッジの要素を取り入れたり、スリランカでは津波被害地域の復興にエコビレッジデザインを応用したり、韓国ではエコビレッジでソーシャルビジネスを興したりと各地で特色のある活動がなされています。また、アジアの各地でエコビレッジ・デザイン・エジュケーションやパーマカルチャートレーニングの修了者が続々と活動を始めているという心強いメッセージがありました。トランジション・タウンやエコビレッジ、パーマカルチャーなどの動きが一つになった大きなムーブメントが、日本やアジアで広がろうとしているのを感じました。

ライターから一言

こんなにアジアにもエコビレッジが広がっていると知って、とても励まされました!

キーワード

アジア型、NGO主導型

基礎データ

活動主体 名前:GENOA (グローバルエコビレッジネットワークオセアニア&アジア)
形態:任意団体
アジアオセアニア地域のエコビレジをつなぐ活動を展開。各地の活動を紹介している。
設立 設立者:マックス・リンデガー
時期:1996年
所在地:オーストラリア、クリスタルをウォーターズ
活動拠点 ・広域(2地域以上)アジアオセアニア地域のエコビレッジネットワークづくりを目的にしている。
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中

エコとメディアによる地域づくり~大学のプロジェクト教育を通じて~小渕究(城西国際大学) 都市緑化とまちづくり 鈴木弘考(城西国際大学)

まずは都市緑化と街づくりから講演が始まりました。種々の環境問題への都市部の取り組みとして緑化推進があげられていますが、都市緑化は植生回復として計上可能な上、職場や住まいの周辺に緑(公園)があることは利用者の健康や精神性にも多分に寄与します。今後、環境問題だけでなく、社会問題対応の一つの選択肢としても都市緑化が注目されてくるだろうとのお話でした。次に、エコとメディアによる地域作りについて、メディア学部の紹介がありました。今回会場を提供してくださっている城西国際大学の取り組んでいるプロジェクトで、体験・記録・保存・発信・展開を行うことで、情報への理解を深めるというものでした。情報発信者の理解を深めることにより、情報の受け手へ伝わるものも多くなっていくでしょう。

ライターから一言

今後の具体的な取り組みに期待が膨らみました

住宅産業の大変革が日本の経済を救う 中村哲治(民主党衆議院議員) シキタ純(NPO法人ビーグッドカフェ代表理事)

民主党の住宅ビジョン策定に関わられた中村哲治氏とNPO法人ビーグッドカフェのシキタ純との対談形式で進められたセッション。 たった20年で減価償却される、住宅の品質を評価する基準がない、住宅性能表示制度が新築のみで中古住宅は市場価格に反映されていない、工業製品のように性能を数値化できない在来工法が評価されていないなど、さまざまな問題が指摘されました。また、中古住宅市場が活性化すると、新築住宅市場が低下して経済成長が減衰するという見方がある一方で、住宅を高耐久消費材から資産へ価値を変革することにより経済成長は見込めるというお話も飛び出し、住宅産業の制度不備を充分に指摘されたうえで、私たち消費者も賢くなる必要があると提言。 住宅をめぐるキーワードとして「断熱性能」が出てきましたが、このキーワードから住宅をみると、また違った角度から住宅がみえてくるのはないかと思いました。

キーワード

住宅産業の制度・構造、断熱性能

【パネルディスカッション】2050年サステイナブル低炭素社会 中村勉(建築家、工学院大学教授)、糸長浩司(パーマカルチャー・センター・ジャパン代表理事)、李京生(同済大学教授)、近山恵子((社)コミュニティネットワーク協会理事長)、曽根原久司(NPO法人えがおつなげて代表理事)、シキタ純(BeGood Cafe代表理事)

今の暮らしを続けていくと、地球の気温が6.4℃上昇することも予測されています。日本建築学会低炭素社会特別委員会では、国立環境研究所の予測をベースに、建築と生活の分野で、それぞれCO2を50%削減していく計画を出していて、エコビレッジは温暖化の解決のひとつとしても考えられています。都市人口の増加、農村コミュニティの崩壊の進む中で、これからどんなことをしていけるかについて意見が交換されました。「今はチャンスだと思う。ものが足りなくなっていること、いろんな人がシェアや助け合いを考え始めている」(近山)。そして話題はCO2排出量だけでなく、その原因である自然破壊や現在のライフスタイルへと進んでいきました。「CO2を削減するために森林を削って太陽光パネルをつける、原子力発電所をつくるでは解決できない 」(シキタ)。「低炭素、循環型、生物多様性の3つが揃って初めて自足可能な社会が実現できる。今の社会では貧困がさらに広がることが明らかになっている。貧困をなくすのは低炭素だけで実現できない」(中村)。「低炭素だけに特化していけば目的がはっきりしているし、経済は活性化する。しかし実際の暮らしが解決するわけではない。エコビレッジの持っているホリスティックな視点が重要になってくる」(糸長)。低炭素社会もひとつのキーワードと考え、全体を捉えながら問題を解決していくことが大事。エコビレッジはその重要なステップになりそうです。

【住んでみよう】エコビレッジ住民大集合 山田貴宏(ビオフォルム環境デザイン室)、吉越勲(木の花ファミリー)、エリ・ハリントン(千葉県鴨川)

静岡・富士宮で64名が血縁を超えたひとつの家族として暮らす「木の花ファミリー」、千葉・鴨川で半農半X的な暮らしをしている移住民中心で構成されたコミュニティ、神奈川・藤野で4世帯が長屋暮らしを始める「里山長屋暮らし?藤野プロジェクト?」の3つのエコビレッジを紹介するパネルディスカッション。それぞれの特徴やコミュニティに入った理由は多種多様でとても興味深く、エコビレッジへの興味をさらに高める内容だった。

ライターから一言

千葉県鴨川の長老たちとの交流がすごく楽しそうでした!

基礎データ

活動主体 木の花ファミリー ・血縁をこえた家族
千葉県鴨川地域 ・移住者コミュニティ
里山長家暮らし ・半共同生活のコミュニティづくり進行中
活動拠点 ・農村
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) ・参加人数(木の花:64名 鴨川:不明 里山長屋:4世帯)
・地域(木の花:静岡県富士宮市下条、 鴨川:千葉県鴨川市、 里山長屋:神奈川県相模原市旧藤野町)
テーマ ・パーマカルチャー:里山長屋
・半農半X(鴨川)
・農村での取り組み
・繋がり、地産地消
・地域づくり(鴨川、里山長屋)
・共同体の暮らし(木の花ファミリー、里山長屋)
・精神的なつながり重視(木の花ファミリー)

【海外事例】アジアのエコビレッジ 古橋道代(GEN理事・木の花ファミリー)、ペネロペ・レイエス(GENOA代表)、ビンドゥ・モハンティ(オーロビル財団教育ディレクター)

グローバルエコビレッジオセアニア&アジア代表のペネロペ氏と、副代表の古橋氏、インド オーロビルで教育ディレクターを務めるビンドゥ氏による、アジア型エコビレッジについての鼎談。アジアのエコビレッジの共通の特徴として、精神性や共有「結い」などがあります。今はそういったアジアの文化やアイデンティティを取り戻す時代がやってきた一方で、西洋のエコビレッジを見習い、男性型社会による性差を越えた、誰もが参加できる参加型コミュニティをつくっていくことも課題になっています。
これからはアジアでよい実践モデルを示し、2010年の1月に立ち上がった「エコビレッジ・ジャパン・ネットワーク(EJN)」のような情報発信やネットワークを強化し、「エコビレッジ・デザイン・エデュケーション(EDE)」などの人材教育を促進していくことがもっと必要になってくるでしょう。スマトラ島で起きた津波の後のコミュニティの復興など、自然災害からの復興する際のエコビレッジの役割も大きく、南北問題の解決策としても期待されるなど、さまざまな可能性が広がってきています。

ライターから一言

フィリピン、インドでは、識字率など教育や貧困問題などの話があがっていました。さらにアジアの中での日本での役割や、アジア文化についてのコメントも聞いてみたかったです。

キーワード

アジアに共通するアイデンティティ

【企業による取り組み】不動産開発業者によるエココミュニティ支援 川路武(三井不動産レジデンシャル(株)

大型不動産ディベロッパーによる地域コミュニケーション(コミュニティ支援)を軸にした居住地域のソフト面開発の先進的事例として、千葉県の柏の葉キャンパスシティが紹介されました。柏の葉キャンパスでは、 公(柏市)、民(三井不動産レジデンシャル)、学(東大、千葉大)による街づくりが行われています。コミュニケーション、ネットワークといったソフト面からの地域づくりを展開していて、環境マインドの向上がコミュニティ育成のきっかけとなり、またコミュニティ育成が環境マインドの向上を生み出すという良いスパイラルを描いているそうです。三井不動産レジデンシャルはここで、効率、利益だけではない企業の関わりを始めながら、コミュニティ創成とビジネスの関わりを模索しているようでした。

キーワード

ハードからソフトへ、コミュニティとビジネス、公民学

基礎データ

活動主体 名前:三井不動産レジデンシャル株式会社
形態:企業
活動拠点 ・都市
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・立ち上げたばかり
・実践中
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) ・参加人数:800世帯
・敷地面積:41,654㎡
・またがる地域:柏の葉駅前
テーマ ・繋がり、地産地消
・地域づくり
・地域での取り組み

【海外事例】アルコサンティワークショップについて タムラ・トミアキ(アルコサンティプロジェクト&ソレリアーカイブディレクター)

パウロ・ソレリのアーコロジー(Arcology = architecture+ecology)という考え方のもと、都市の暮らしの問題解決というテーマを持って建設が始まったアルコサンティの建築は、主に「シルトキャスト」と呼ばれる工法でつくられています。これは土で型を作り、コンクリートを流し込んでつくる方法で、地元にある材料でゴミを出さずに成形することができます。また、土型に色を付けるとコンクリートに簡単に彩色できたり、自在に形を作ることができるのも魅力。アルコサンティでは5週間の建築を学ぶワークショップを年に10回開催していて、世界中から多くの人が参加しています。パウロ作品の見学、近郊都市のフェニックス、ネイティブアメリカンの居住地訪問、サンプルワーク、建築実習などが行われ、プログラム終了後にボランティアとして滞在する人も多いのだとか。40年経った今も完成しているのは3%というアルコサンティ。彼らの理想社会へのチャレンジはまだまだ続いていくようです。

ライターから一言

実はカンパニータウン。コミュニティのメンバーはほとんどがコミュニティのための仕事をしていて、ブロンズのベルをつくって売るのが収入源になっているそうです。なんだかすごい。

キーワード

アーコロジー、パウロ・ソレリ、シルトキャスト、ワークショップ、ボランティア

基礎データ

活動主体 名前:コサンティ財団
形態:その他(財団)
設立 設立者:パウロ・ソレリ
時期:1970年
場所:アメリカ合衆国アリゾナ州メイヤー
活動拠点 ・その他(砂漠の中に理想都市を建設中)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) 参加人数:人口5000人を想定している。現在の常駐者は90名程
テーマ ・低炭素への取り組み
・都市計画
・その他(定住するスタッフとボランティア、ワークショップ参加者の入り交じるコミュニティ)
・建築に関するワークショップ

【エコビレッジを体験】オーロビルワークショップ ビンドゥ・モハンティ(オーロビル財団教育ディレクター)

オーロビルで教育ディレクターをつとめるビンドゥ・モハンティ氏は、「エコビレッジ・デザイン・エデュケーション(EDE)」を行っています。これは、グローバル・エコビレッジ・ネットワーク(GEN)の教育部門、ガイア・エデュケーションが製作したプログラムで、世界中のエコビレッジで開催されているもの。オーロビルでは、3?4人の講師と20数名の受講生が3ヶ月一緒に暮らしながらお互いに学びあう環境を整えています。EDEは社会、世界観、経済、環境の4分野から学びを深めていきますが、この日は日本の教育システムをテーマに、デモンストレーションが行われました。参加者たちは、よいところ、問題点、理想を実現するために必要な変化の3点から話し合い、意見を交換しました。

ライターから一言

オーロビルには世界中から人が集まるので、EDEもとても面白そう。

キーワード

EDE、GEN認定プログラム、相互的な学び、ホリスティック教育

基礎データ

活動主体 名前:オーロビル財団
形態:その他(財団)
設立 創設者:マザー
時期:1968年
場所:南インドタミルナドゥ州、ポンディシェリー近郊
活動拠点 ・農村
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) 参加人数:約2000人
敷地面積:20?
またがる地域:オーロビル所有地と既存の村が混在
テーマ ・低炭素への取り組み
・代替エネルギー
・住空間のデザイン:都市と農村が混在したデザイン。荒野に森林を回復し、銀河の形で都市をデザインしていて、周縁部にはグリーンベルトと呼ばれる森林地帯が広がっている。
・パーマカルチャー
・アート
・潜在植生の回復、個の尊重
・農村での取り組み
・繋がり、地産地消
・共同体の暮らし
・精神的なつながり重視
・その他(オーロビル在住者、ゲスト、ローカルに幅広く提供)

【企業による取り組み】森林酪農を核とした自然産業の創出(那須・京丹後) 佐藤博之(アミタ(株)地域デザイン部長)

テーマは「森から笑顔まで」。 持続可能社会の実現を企業理念に掲げる株式会社アミタが、地域資源から経済・雇用を産み出す地域再生モデルとして始めた「森林の牧場」は、 地域の資源を掛け合わせることで価値ある「商品」を生み出し、持続可能な暮らしのモデルを作っていす。この牧場は雑木林に牛を放牧するので、大規模牛舎が不用。0.5?2頭/haの放牧であればふん尿の自然循環が可能なので、牛舎の掃除で水を汚すこともありません。 また、小規模一貫生産で「森林ノ牛乳」をつくり、商品のブランド化と10数人の雇用を創出可能にしました。東京で市場の食い合いをするのではなく、ローカルマーケットで販売していくことが目標だそうです。 会場からの質問も具体的なものが飛び交い、実現可能なモデルとしての可能性を感じました。

キーワード

(生産から商品化までの)一貫生産、森から笑顔まで

基礎データ

活動主体 名前:アミタ株式会社
形態:企業
設立 設立者:熊野英介
時期:1977年 ゴミ回収とリサイクル事業から環境循環型ビジネスへ移行
活動拠点 ・農村(森林ノ牧場は、京都府丹後市と栃木県那須市。那須では、株式会社アミタ、NTTデータだいち、栃木海城学園、社団法人コミュニティネットワーク協会の恊働事業として展開)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・問題提起
・立ち上げたばかり
・実践中(拡大予定)
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) 敷地面積:那須/8ha(80000㎡)
またがる地域:栃木県那須、京都府丹後
テーマ ・農村計画(森林牧場とコミュニティづくり)
・持続可能な仕事の創造 ・繋がり、地産地消

【住んでみよう】栃木那須多世代・地域共生の住まい方?那須100年コミュニティへの取り組み 近山恵子((社)コミュニティネットワーク協会理事長)

今注目を集める那須エリアで取り組みが始まっている「那須100年コミュニティ」。その構成は大きく4つのエリアに分かれていました。酪農・高齢者住宅・エコビレッジ・スパリゾートエリアの4つで、直前に講演されたアミタ株式会社の「森林ノ牧場」は、この中の酪農エリアで展開されています。100年コミュニティは、多世代が混じりあって暮らすコミュニティづくりが進められていますが、そのテーマにはコミュニティの中で生きることだけでなく死ぬこと、どこでどんなふうに死んでいくかもあげられています。子どもから大人、老人まで全ての世代にやさしく、ある豊かさをもって生きていく選択肢としてアリではないだろうか。講演を聴きながらそんな感想を持ちました。

ライターから一言

ちなみに社団法人コミュニティネットワークには、天下りの方は1人もいないそうです(笑)

キーワード

多世代共生コミュニティ

基礎データ

活動主体 名前:コミュニティネットワーク協会
形態:その他(社団法人)
設立 那須100年の森プロジェクトの始動時期:2008年
株式会社アミタ、NTTデータだいち、栃木海城学園、社団法人コミュニティネットワーク協会の恊働事業として展開。
活動拠点 ・農村
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・立ち上げたばかり
テーマ ・低炭素への取り組み
・代替エネルギー
・地域づくり
・共同体の暮らし
・その他(多世代混在型コミュニティ)
・福祉重視

【国内事例】大阪中崎町 カフェから始まるコミュニティアート=天然芸術 JUN(ダンサー、天然芸術家)

ダンサーのJun氏は2001年に大阪北区の中崎町で古い空き家を再生し、「Salon De Amanto」というカフェを作りました。総工事費用はなんと1500円!  自身のパフォーマンスのためだったカフェは、今では老若男女が自由に集える町のサロンになりました。中崎町には都会の中に古い町並みと昔ながらの生活習慣が残っています。そして Jun氏は町の夏祭りを復活させ、地元を活性化する活動も開始。ユニークな取り組みが知られるようになって、中崎町に出店する若者達が続出し、今では新しい店舗が100軒を数えているそうです。Jun氏がカフェ出店者やお客さん、地元の住人の方々をアメーバのように結びつけていくうちに、中崎町には新しいコミュニティができていきました。映画を作成したり、フィリピン山岳民族の高校生の環境教育に取り組んだりと活動の幅はどんどん広がっていっています。これから国内外から注目が集まること間違いなしでしょう!

ライターから一言

パワフルでした。時間切れで最近活動を始められたフィリピンのお話がほとんど聞けなかったのがとても残念!

キーワード

コミュニティカフェ、町づくり、身体論、アメーバ式のつながり

基礎データ

活動主体 名前:天然芸術家JUN(salon de amando)
形態:個人
設立 設立者:天然芸術家JUN
時期:2001年
場所:大阪市北区中崎町
活動拠点 ・都市
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・ノウハウの提示ができている
・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) 規模:地域全体で約100店舗が増加(内、自身で経営する店舗・施設は10店舗)
またがる地域:大阪市中崎町
テーマ ・アート
・地域づくり
・その他(フィリピンでの環境教育も開始)

【住んでみよう】山梨八ヶ岳エコロジア構想について 曽根原久司(NPO法人えがおつなげて代表理事、関東ツーリズム大学事務局長)

エコビレッジ八ヶ岳は、「八ヶ岳エコロジア宣言」をコンセプトに、元々ある地域資源を活用して、自然と人が支え合う新たな田園文化創造を目指しています。山梨県北杜市(600k㎡)には、食と農、森林、生物多様性、小水力発電や大規模太陽光発電などのエネルギーといった地域資源の他に、古民家再生による住居、観光、アート(80箇所の美術館)、教育面でも恵まれています。NPO法人えがおつなげてでは、3つのブロックに分かれて農場や森林、水田を運営しながら、八ヶ岳の自然と文化の良さを都市につなげる活動をしています。エコツアーも開催しています。

ライターから一言

「エコロジア」は曽根原氏の造語だそうです。エコツアーの詳細は、ぜひえがおつなげてのウェブサイトをチェックしてみてください。

キーワード

エコロジア、地域資源、地域再生、都市と農村の交流

基礎データ

活動主体 名前:NPO法人えがおつなげて
形態:NPO、NGO
設立 設立者:曽根原久司
時期:2003年
場所:山梨県北杜市
活動拠点 ・農村
・広域(2地域以上)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・解決法の提案がある
・ノウハウの提示ができている
・未来ビジョンの提起がある
テーマ ・農村計画
・農村での取り組み
・持続可能な仕事の創造
・都市農村交流と地域再生
・地域づくり
・遠隔地を含んだネットワーク
・教育:都市農村交流/関東エコツーリズム大学

【住んでみよう】ゆるやかなコミュニティをつくる多様な参加・建設システム 井口浩(NPO法人ミレニアムシティ理事長)、小野加端輝(同団体 理事長)

千葉県香取市と旭市に建設されたミレニアムシティ。「パラダイムシフト」「セルフビルド」「コネクトハウジング」「環境共生と環境蘇生」「ネットワーク都市」の5つのキーワードを基本的な理念とし、地球環境の蘇生&人のつながり作りを目標としている。エコビレッジがひとつだけで孤立するのではなく、つながり合ってネットワークをつくり、その中から自分にあった暮らしを選んでいけばいいという、ゆるいつながりのコミュニティ(ゆるコミュ)という発想を持っていて、それぞれが異なる参加システムや建築方法を持ち、利用者の満足度を高める工夫がされている。別荘としての利用もできるため、エコビレッジの移住を考えている人は、まず別荘から初めてみるのもいいかもしれない。

ライターから一言

グラスハウスの温室効果を体験してみたいと思いました。

キーワード

住む人の発想で理想的な環境をつくる、ゆるコミュ

基礎データ

活動主体 名前:NPO法人ミレニアムシティ
形態:NPO、NGO
設立 設立者:井口浩、小野加瑞輝を中心とした建築家達
時期:1999年
場所:都内に拠点を置き、各地をネットワーク。
活動拠点 ・広域(2地域以上)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・ノウハウの提示ができている
・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) またがる地域:千葉県香取市、千葉県旭市、東京都練馬区
テーマ ・低炭素への取り組み
・代替エネルギー
・個人の住まい(建築設計のプロの取り組み)
・農村での取り組み
・共同体の暮らし
・遠隔地を含んだネットワーク

【住んでみよう】山梨精進湖の古民家再生 ジェイコブ・ライナー(エコ建築家、サステナビリティデザイナー)

富士山の麓でエコビレッジをたくさん作りたいと語る「地球大使館」のジェイコブ・ライナー氏。パーマカルチャーを取り入れた畑を中心にしたコミュニティ作りと、幅広い価格帯のエコホームの普及に力を入れています。彼は精進湖の廃村に近い集落で、改装した空き家を都市からの入居者に販売していて、子どものいる人は値引きするなどの工夫をしながら、地域に根付く人を集めています。欧米人のセンスでリフォームされた日本の伝統的な古民家は、国産杉をふんだんに使ったり、断熱効果を高めたりと、実に快適そうでした。地球大使館が運営する「Solar Cafe & Farm」では、彼らが実践していることを広める為のセミナーも行う予定だそうです。

ライターから一言

Solar Cafeのピザや桑の実ケーキがとても美味しそうでした!

キーワード

日本の伝統と欧米のセンスが融合した新しい古民家

基礎データ

活動主体 名前:地球大使館
設立 設立者:ジェイコブ・ライナー
活動拠点 ・広域(2地域以上)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・ノウハウの提示ができている ・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) またがる地域:山梨県精進湖周辺・西湖周辺
テーマ 1)エネルギー ・低炭素への取り組み ・代替エネルギー
2)住空間のデザイン
・農村計画
・個人の住まい(建築設計のプロの取り組み)
・パーマカルチャー
・半農半X
・農村での取り組み
・持続可能な仕事の創造
・地域づくり

【住んでみよう】愛知県長久手町ゴジカラ村 混ざって暮らす?雑木林が暮らしの座標軸 遠藤学((福)愛知たいようの杜)、大須賀豊博(同団体)

「ゴジカラ村」の名前の由来は「アフターファイブ」。ゆったりと過ごせる5時からの時間を大切にしたいという思いからつけられました。森を残すために雑木林の中に特別養護老人ホーム、幼稚園などを建設し、「雑木林のようにいろんな人たちが混ざっていていいよ」というメッセージを大切にしながら、地域のお年寄りと子供達に寄り添った活動をしています。たとえば多世代交流住宅「ミクスチャーハウス」の「ぼちぼち長屋」には、1階に要介護の高齢者が13名、2階には若いOLさん、女子学生、子育て中の家族が暮らしています。平成23年末オープン予定の4階建てミクスチャーハウスでは、住む前から顔見知りになっておこうと様々なワークショップを展開中。入居予定者達は家の図面づくりから一緒に行っているそうです。現代では少なくなった多世代同居が、生き方を学習する場を作り出しているのだとか。身近にこんな賃貸住宅があれば、ぜひ住んでみたいです!

キーワード

ぼちぼち、ほどほど、だいたい

基礎データ

活動主体 名前:愛知たいようの杜
形態:社会福祉法人
関連団体:NPO雑木林物語
形態:NPO、NGO
設立 設立者:吉田一平
時期:1987年
場所:愛知県長久手町
活動拠点 ・その他(都市郊外の山林)
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・実践中
・未来ビジョンの提起がある
コミュニティ、またはプロジェクトの規模(現在) 敷地面積:33,100㎡(1万坪)
テーマ ・多世代型コーポラティブハウス
・地域づくり
・共同体の暮らし
・精神的なつながり重視
・教育:子ども対象(森のようちえん)
・老人介護、老人福祉

日本エコビレッジ学会準備会

この学会準備会は、エコビレッジに住みたい、つくりたいという人達が集まってきているなかで、どういう価値や意味があるのか、客観的・批判的に評価し、ホリスティックな視点でエコビレッジを見ていくという目的で開催されました。米国のユートピアとフーリエ主義、カブ・ヒル村とコーポラテイブ、環境工学からみるデザインプロセス、民家の追跡調査、アーバンエコビレッジ(コーポラテイブ住宅)の可能性、中国の生態村、福島県飯館村のエコハウス、エコビレッジ学会への提案、地域づくりとエコビレッジ、自立と共生のコミュニテイデザイン、デンマークのエコビレッジ研究など多様なテーマで発言が行われました。学会は、誰もが参加できるようなオープンな場として今後も継続して開催を予定していきます。

ライターから一言

それぞれの発表時間は1人8分と短い時間でしたが、たくさんのテーマについて話題提供があって、結構おもしろかったです。学会という固い感じでなく、誰もが参加できる形でなっていくそうなのでこれからが楽しみ。テーマの中で精神性をどう扱っていくのかという質問もありました。

キーワード

ホリスティックな視点でエコビレッジを客観的に見てみる

基礎データ

活動主体 名前:日本エコビレッジ学会準備会
形態:任意団体
設立 呼びかけ人:糸長浩司
時期:2010年設立
コミュニティ、またはプロジェクトの進行状況 ・立ち上げたばかり
テーマ ・エコビレッジに関わるあらゆる分野を研究、発表していく。
*プログラム詳細は各タイトル右""をクリック